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知らないと損する!?相続割合 知っておきたい法定相続分とは?

, ,   更新日:2018-05-24
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相続の割合について イメージ

身近な人が亡くなり、自分が遺産を相続できる法定相続人であるとことがわかったら、次はいくらもらえるのかが気になりますよね。

例えば、相続人全員の関係が良好な場合は、話し合いで相続割合を決めることができますが、それぞれの相続人がほしい分だけ遺産をもらえるわけではありません。

「家のローンがある」、「経営している会社がうまくいってない」、「世話をした私が全部もらっていいはず」など、相続人が抱える事情はさまざまです。

しかし、それぞれが有利になる割合を主張すれば「相続」がたちまち「争族」となり、仲が良かった家族・親族に亀裂が入ることになってしまいます。

今回は、遺産の相続割合を決める基準となる民法上の決まり「法定相続分」から「遺言書」まで、知らないと損をする相続割合を左右する要素について学んでいきましょう。

目次

法律で決まっている法定相続分を知ろう!

一般的に相続人だけで決める遺産分割の方法としては、大きく分けて以下の2つの決め方があります。

・相続人で話し合って分割する(遺産分割協議)方法
・被相続人の遺言書によって分割する方法


そして、その分ける割合の基準として民法の法定相続分というものがあります。
では、仮に相続財産の総額を6,000万円と仮定して、「遺産分割協議」で相続割合を決定する場合の金額と計算方法を、具体的に見ていきましょう。

(1)相続人1人のみ
相続人:全額 ⇒ 6,000万円

法定相続人が1人しかいなければ、その法定相続人が全額相続できます。
配偶者はもちろん、相続人の立場が子供、親、兄弟姉妹も同じです。

(2)配偶者と第1順位の子供2人(長男・長女)が相続人
相続割合解説図 配偶者と子供2人

配偶者:1/2     ⇒ 6,000万円 × 1/2 = 3,000万円(1/2)
子 供:全員で 1/2 ⇒ 6,000万円 × 1/2 = 3,000万円・・(ア)


<子供の内訳>
(ア)を子供の人数で等しく分けます。

◆長男:(ア)× 1/2 ⇒ 3,000万円 × 1/2 = 1,500万円(1/4)
◆長女:長男と同じ   ⇒ 3,000万円 × 1/2 = 1,500万円(1/4)



(3)配偶者と第2順位の両親(父・母)が相続人
相続割合解説図 配偶者と両親

配偶者:2/3     ⇒ 6,000万円 × 2/3 = 4,000万円(2/3)
両 親:2人で 1/3 ⇒ 6,000万円 × 1/3 = 2,000万円・・(イ)


<両親(父母)の内訳> 
(イ)を2人で等しく分けます。

◆父:(イ)× 1/2 ⇒ 2,000万円 × 1/2 = 1,000万円(1/6)
◆母:父と同じ    ⇒ 2,000万円 × 1/2 = 1,000万円(1/6)



(4)配偶者と第3順位の兄弟姉妹(兄・弟・妹)が相続人
相続割合解説図 配偶者と兄弟姉妹

配 偶 者:3/4    ⇒ 6,000万円 × 3/4 = 4,500万円(3/4)
兄弟姉妹:全員で1/4 ⇒ 6,000万円 × 1/4 = 1,500万円・・(ウ)


<兄弟姉妹の内訳> 
(ウ)を兄弟姉妹の人数で等しく分けます。

◆兄:(ウ)× 1/3 ⇒ 1,500万円 × 1/3 = 500万円(1/12)
◆弟:兄と同じ    ⇒ 1,500万円 × 1/3 = 500万円(1/12)
◆妹:兄と同じ    ⇒ 1,500万円 × 1/3 = 500万円(1/12)



法定相続人の第3順位までの基本的な相続割合は、上記の通りです。

では、(2)の応用として、配偶者と子供(長男と次男)のケースで、次男が先に亡くなっている場合はどうなるでしょうか。

その次男には子供2人(被相続人からみると孫Aと孫B)がいると仮定します。

結論から言いますと、次男の相続の権利を孫のAとBが引き継ぎます。

相続には代襲相続という制度があり、被相続人の孫も代襲相続をする権利があります。

では配偶者、長男、次男の代襲相続人2人(孫Aと孫B)の相続割合を見ましょう。
相続割合解説図 代襲相続

配偶者:1/2    ⇒ 6,000万円 × 1/2 = 3,000万円(1/2)
子 供:全員で1/2 ⇒ 6,000万円 × 1/2 = 3,000万円・・(ア)


<子供の内訳> 
(ア) を子供の人数で等しく分けます。

◆長男:(ア)× 1/2 ⇒ 3,000万円 × 1/2 = 1,500万円(1/4)
◆次男:長男と同じ   ⇒ 3,000万円 × 1/2 = 1,500万円・・(エ)



<次男の代襲相続人の内訳>

◆孫A:(エ)× 1/2 ⇒ 1,500万円 × 1/2 = 750万円(1/8)
◆孫B:孫Aと同じ   ⇒ 1,500万円 × 1/2 = 750万円(1/8)



代襲相続の割合は、もとの相続人の法定相続分を代襲相続人で均等に分けますので、長男、と孫2人で3分の1ずつではありません。

ちなみに次男が先に亡くなっていて、その次男に子供や孫などの直系卑属がいなければ、長男が2分の1を全て相続することができます。 次男の妻は相続することはできません。

遺言書があれば遺産をひとりじめできる?

続いて「被相続人の遺言書によって分割する」ケースについて、考えていきましょう。

例えば遺言書に、「内縁の妻に全財産を相続させる」と書かれていた場合、他の相続人は1円も相続できないのでしょうか。

いえいえ、大丈夫です。
悲観的になるかもしれませんがここで諦めてはいけません。

法定相続人は、「遺留分」という民法で定められた最低限もらえる財産を、相続した内縁の妻に請求することができます。

その請求できる遺留分の割合は、基本的に法定相続分の2分の1になります。
ただし、法定相続人が直系尊属のみの場合である父母の遺留分は3分の1になります。

例えば財産が6,000万円の場合は3,000万円を遺留分として請求できます。

上記(1)の遺留分
配偶者:1/2    ⇒ 3,000万円 × 1/2 = 1,500万円
子 供:全員で1/2 ⇒ 3,000万円 × 1/2 = 1,500万円


いくら全財産を内縁の妻がひとりじめしたくても、遺留分を請求されたら法律上は応じなければなりません。

ちなみに遺言書はないが、ずっと一緒に暮らしていた内縁の妻が遺留分を請求したいと思っても、法定相続人ではないため請求する権利がありません。

また、残念ながら、第3順位の兄弟姉妹には遺留分を請求する権利はありません。

法定相続分、相続割合のまとめ

民法で定められている「法定相続分」は、
 ・配偶者: 1/2 、子供: 1/2
 ・配偶者: 2/3 、両親: 1/3
 ・配偶者: 3/4 、兄弟姉妹: 1/4
であり、子供、両親、兄弟姉妹はそれぞれの人数で等しく分けます。

もう1つ民法で定められている「遺留分」は法定相続分の1/2。
ただし、法定相続人が直系尊属のみの遺留分は1/3。
兄弟姉妹には遺留分を請求する権利はなし。

必ずしも相続財産を法定相続分で分ける必要はありません。

相続人全員の話し合い(遺産分割協議)で決めたり、被相続人の遺言書があればそちらを優先することができます。

「私のところは相続財産が少ないから大丈夫」と思っていても、いつ「相続」が「争族」になるかはわかりません。

被相続人が悲しむ相続にしないためにも、法定相続分が相続財産を分割する基準となることを知っておきましょう。

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